自動車抵当権


自動車抵当権とは

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自動車抵当権

『抵当権』といいますと、金銭の貸し借りを行った際に、その担保として、土地や建物のいわゆる不動産に設定するのが一般的だと思われますが、抵当権の設定は不動産だけに限定されているわけではありません。

不動産の『登記』に類似した『登録』の制度がある自動車にも抵当権を設定することが可能なのです。

自動車に抵当権を設定するには、管轄の陸運支局で自動車登録ファイルに登録を受けること、つまり、車検証に抵当権が設定されている旨を記載してもらうことが必要となり、これが第三者に対する対抗要件となります。

最近の高級車や大型トラックなどの中にはウン千万円の取引価値があるものもありますし、さらに、この制度は、複数台の車両を1つの債権の担保にすることもできますので(これを共同担保といいます)、自動車の抵当も、ある意味、不動産に匹敵する担保価値となり得るのです。

そう考えると、自動車抵当の制度は、もっと積極的に利用されていいような気がしますね。

自動車抵当の報酬

行政書士宮城中央事務所では、自動車抵当の設定・抹消手続きを以下の金額でお受けしています。

 

自動車抵当権の設定 30,000円(税別)  

 

※債権額が1000万円を超える場合は35,000円(税別)

 

自動車抵当権の抹消 20,000円(税別)

 

登録免許税(債権額または極度額の1000分の3(抹消時1,000円))含まず。  

 

送料、登録証明取得報酬を含む。

フリーダイヤル 0120 - 522 - 509 携帯電話からもつながります*

 

 

自動車抵当の必要書類

< 抵当権設定時 >

  1. 債権者の委任状(認可)
  2. 債権者の住民票(又は登記簿謄本) ※発効後2か月以内のもの
  3. 債務者(自動車所有者)の委任状 (実印)
  4. 債務者(自動車所有者)の印鑑証明書 ※発効後2か月以内のもの
  5. 自動車抵当権設定契約書の原本
  6. 自動車検査証

 < 抵当権抹消時 >

  1. 債権者(抵当権者)の委任状(実印)
  2. 債権者(抵当権者)の印鑑証明書 ※発効後2か月以内のもの
  3. 債務者(自動車所有者・抵当権設定者)の委任状(認可)
  4. 弁済証書または抵当権放棄書の原本
  5. 自動車検査証のコピー

< 留意事項 >

  • 残債があるなどして所有権留保がついている車両の場合は、所有権解除をした後(所有権留保者からの譲渡証明書等が必要)でないと抵当権設定の登録はできません。
  • 抵当権設定後も、債務者は引き続き自動車を使用し続けることになりますので、車両保険の加入と、さらにこの保険に質権まで設定しておくことをお勧めしています。

自動車抵当権とその他の担保権

自動車に設定する担保権といえば、一般的に知られているのが『所有権留保』という方法だと思います。自動車をローンで購入した場合に、車検証の所有者欄にローン会社やディーラーの名前が記載されるものです。

所有権留保のメリットとしては、設定の手続きが簡単ということ。所有者(ローン会社やディーラー)が書類を発行しない限り、使用者が勝手に売却したりすることができず、ローン会社やディーラーにとって一定の安心感がありということが挙げられます。

ただし、所有権留保の設定は、自動車の売買に伴う名義変更手続きと同時でないと手続きが出来ないというデメリットがあります。

 

債務者の財物を、債権者が法律形式的に債権者の名義にしたうえで、債務者が占有・使用を続ける担保方式として、もうひとつ『譲渡担保』というものがありますが、譲渡担保は、担保目的物(自動車)の所有権が債務者本人に属してなくても設定できるほか(物上保証)、売買と同時でなくても設定できるという点で違いがあります。所有権留保は、あくまで自動車を販売したときに設定すべき担保権だということができます。

 

『自動車抵当』も、譲渡担保と同様に、売買と同時でなくとも、また、債務者以外の所有に帰する担保目的物に対しても設定することができるうえ、複数個の担保目的物に同時に設定することができますので、この点、非常に自由度が高いといえます。

さらに、自動車抵当所有権留保譲渡担保とは違って、自動車の名義(車検証の所有者欄)を債権者に変えたりすることなく、債務者の名義のままにしておけるというメリットもあります。

ただし、債務者の名義となっている分、自動車の売却を手続的に制限することができないため、自動車抵当の設定契約時に、債務の完済まで譲渡を禁止する条項を入れておくことが一般的です。